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| 清津峡の歴史 |
| 温泉の存在は、今から約300年前の元禄年間にはすでに知られていた。そのころから、温泉開発の話はあったのだが、地形など多くの問題があり、長い間手がつけられずにいた。1862年(江戸時代 文久2年)に地元の人により温泉場がつくられ、現在にいたる。 1941年(昭和16年)、渓谷美と柱状節理の地形が見事であるということで、国の名勝天然記念物に指定された。1949年(昭和24年)、上信越高原国立公園の一部として指定され、以来、観光地として有名になり、温泉街も整備された。1984年(昭和59年)2月、大規模な雪崩(なだれ)がおき、温泉街の一部を直撃し多くの死傷者をだした。現在の清津館はその後建て直されたものである。 |
| 渓谷トンネルの建設 |
| 清津川に沿って、清津峡温泉から八木沢にぬける遊歩道(登山道)があり観光客の立入、通行が可能だったが、春先はなだれや残雪で通行不能、また大小の落石や土砂崩れが頻発し、大変危険な道だった。1988年(昭和63年)7月、落石が頭にあたり男性1名が亡くなるという事故が発生した。以来、通行の安全が保証できないということで、この歩道は通行はもちろん立ち入りも一切禁止となった。これにより、温泉街から奥に入ることができなくなり、もっとも柱状節理の渓谷美が見事な場所(屏風岩)を見ることができないという状態が続いた。地元や観光客から、せめて渓谷美だけでも見られるようにしてほしいという要望が多く、環境庁(国立公園担当)、文化庁(天然記念物担当)、新潟県などの関係機関と地元中里村との間で検討が始まった。そこで、 @ 閉鎖した遊歩道の再開は不可能。 A 岩が崩れやすく安全な歩道の整備は困難。 B 国立公園内であり、外観を損なう大規模な人工物の建設は認められない。 C 一方で、国立公園とはひろく国民に利用されることが目的であり、観光資源としても、清津峡をこのまま放置しておくことはできない。 などのことから、歩道の代替施設として、安全に通行でき外観を損ねない歩道トンネルの建設が決まった。新潟県の補助金をうけ、中里村が事業主体。総工費約20億円。平成4年に着工され、平成8年10月1日に清津峡渓谷トンネルとしてオープンした。閉鎖されてから8年ぶりに、清津峡の渓谷美がその一部ではあるが見られるようになった。川沿いの遊歩道は、現在も立ち入り禁止となっている。現在は山越えの登山道が整備されている。 昔(歩道を通れた頃)にくらべるとつまらないとか、トンネルが長くて見るところが少ない等々、不満の声もありますが、頭上(天候や落石)、足もと(段差や石など)を気にせず安全に鑑賞できる。ベビーカーや車椅子の利用ができる。などのことから、特に小さいお子様や、お年寄などの足の悪い方が御一緒の家族連れや、団体ツアーの業者様からは御好評をいただいております。また、山奥の冬の雪景色という珍しい光景が気軽に見られるという価値が認められつつあります。 |
| 春 |
| 冬の間繰り返された雪崩が積み重なって固くしまった残雪が谷底の所々に見られます。川の一部では残雪がおおいかぶさっていますが、その下はちゃんと水が流れていて川がせき止められるようなことはありません。雪は地表面から溶けていくので、川面の雪がトンネル状に溶けて天然の橋のような形になったものもあります。運がよければ雪のかたまりが大音響とともに川に崩れ落ちる光景が見られることでしょう。残雪の表面は、雪崩や風の力によって周囲の森林から集められた枯れ葉や枯れ枝が降り積もって茶色く覆われています。(人の手で捨てられたゴミではありません。)残雪は6月頃まで残ります。 4月の末頃から新緑が始まります。新緑は木の種類によって微妙に色が異なり、秋の紅葉にも劣らぬ美しさです。雪の溶けたばかりの土手には早春の可憐な花が咲いています。 |
| 夏 |
| 外は30度を超える事もしばしばですが、トンネルの中は26〜28度くらいで寒く感じることすらあります。坑内は日が当たらず、常に清流の涼しい風が吹いているためで、まさに天然のクーラーです。ただし、湿気の多い川風が坑内で冷やされ結露するため湿度が高く(90%超)、壁はびしょびしょです。この状態は外と中の気温差が激しい夏の間、毎日続きます。 |
| 秋 |
| 清津峡が最もにぎわう季節です。道路が渋滞して30分以上身動きがとれない状態のときもあります。10月中旬から11月上旬が混む時期です。紅葉は10月なかば頃から始まり、10月末から11月初め頃が見頃となります。緑色が薄くなり、黄色が目立つようになり、やがてほとんどがT黄葉Uとなりますが、所々に鮮やかなT紅葉Uが見られます。一般に紅葉は、夏暑く、秋に急な冷え込みが続くときれいになるといわれますが、台風や雨の降り方などの様々な要因があって、本当にきれいな紅葉というのはなかなかお目にかかれません。清津峡でもここ数年間、もうひとつ、という年が続いています。11月にはいると茶色が増えてきて、山の上のほうから葉が散り始め灰色っぽい風景になります。 |
| 冬 |
| 例年、11月下旬に初雪が降ります。初雪はいったん溶けて、根雪になることはほとんどありません。12月なかばには本格的な雪となり、積もりはじめます。里にくらべると粉雪で軽い雪質ですが降る量も多く、1日で1メートル以上積もることもあります。道路は除雪されるので通行はできますが、両側に高さ2メートルを超える雪の壁が出現し、崖沿いでは小規模な雪崩で道がふさがれることもしばしばです。 |
| 清津峡の成立 |
| 1600万年前 海底火山の噴火活動により、 火山灰が海底に降り積もる。 ↓ 化学変化で緑色に変色。 ↓ 緑色凝灰岩(グリーンタフ)の形成。 500万年前 緑色凝灰岩の地層に地下からマグマが流入。 ↓ 冷えて固まってひん岩ができる。 冷える際体積が収縮して、柱状 節理という構造になった。 ↓ 地表の動きが活発な時代になり、海底が隆起して陸地になった。 ↓ 隆起が続き、山ができた。同時に川(清津川)が山を削り、谷をつくった。 ↓ 山が削られ、地下のひん岩の柱状節理が谷底に顔を出した。 ↓ さらに谷が深くなり、現在の清津峡ができた。 |
| 柱状節理 ちゅうじょうせつり |
| マグマが冷えて固まる際、収縮して四〜六角形の柱状の岩になったもの。清津峡の岩崖は柱状の岩の寄せ集めで(六角形の鉛筆を束ねたようなイメージ)一枚岩ではないので、岩は硬いが、もろく崩れやすい。 隣の津南町秋山郷でも柱状節理の岩崖が見られる。津南町山伏山では柱が横に積み重なったものが見られる。 凝灰岩…火山灰が固まって岩になったもの。 ぎょうかいがん。 ひん岩…マグマが冷えて固まってできた火山岩 の一種。安山岩や玄武岩も同じ仲間 |
| 清津峡の植物 |
| 谷の周辺は、ブナやミズナラの自然林が広がり、日当たりのいい土手にはきれいな花を咲かせる草花が多い。 谷は岩崖で根を張りにくい上に、なだれにまきこまれることが多いので、背の高い木は少ない。尾根筋にはやせた土壌でも生育できる針葉樹が多い。斜面には雪の重みに耐えられる弾力性のある低木が多い。岩のすきまには崖地独特の草花が生育している。 このように、生育している植物の違いにより 清津峡の谷と周囲の山地とでは景観が異なる。 渓谷トンネル内の掲示板にて、展望所や入口周辺で見られる樹や現在咲いている花、姿を見せる野鳥などを紹介、解説していますので御覧ください。 ブナやミズナラの紅葉は茶色になる。したがって、ブナの自然林におおわれる山の紅葉は全体に茶色っぽくなる。一方、ブナ以外の樹や低木が多い谷では樹種によって様々な色に紅葉し、カエデ類など鮮やかに紅葉する樹も多い。清津峡や秋山郷などの、谷の紅葉が周囲の山より美しいのは、このためである。 |
| 清津峡の生きもの |
| 清流 清津川に生息する水辺の生きものと、周囲の豊かな自然林に生息する森林の生きものが見られる。 川には、水生昆虫が多く、それをエサとする魚類や野鳥が生息している。周囲の森には、野鳥や哺乳類が生息し、種類も多い。 生息している野鳥や動物を、トンネル内の写真パネルや剥製で紹介しています。 最近、川原や旧遊歩道にカモシカが出現する事が多く、運がよければ展望所や入口付近で野性の姿を見ることができます。 |
| 清津峡Q&A |
| Q:三大峡谷ってどこ? A:清津峡(新潟県 上信越高原国立公園内) 黒部峡谷(富山県 中部山岳国立公園内) 大杉峡谷(三重県 吉野熊野国立公園内) の三つです。 Q:渓谷と峡谷ってどうちがうの? A:どちらも谷を表現する言葉ですが、 渓谷…風景の美しい谷 峡谷…幅の狭い谷が長く続いているもの という意味があるようです。 清津峡は、峡谷でありかつ渓谷でもあるわけで、三大峡谷は三大渓谷でもあります。 ちなみに、こちらは清津峡の渓谷トンネルです。 Q:第三展望所とパノラマステーションから見られる川は、流れが違っているけどどこで分れているの?分水嶺があるの? A:第1〜第3展望所では向かって右から左へ川が流れています。パノラマでは背後から前方へ流れていて見方によっては左から右に流れているような部分もあります。今までと流れががらっと変わるので混乱するお客様が時々いらっしゃいますが、同じ川の同じ流れです。特に第3とパノラマとでは見る地点、見る角度が異なるだけでほとんど同じ場所を見ていることになります。 トンネルは川に沿ってほぼ直線ですが一番奥でU字状に曲がっていて、パノラマでは今までさかのぼってきた川を振り返って眺めることになり、また、このあたりで川がくの字形に曲がっていることなどから、質問例のような錯覚が起こるようです。 (渓谷トンネル見取り図参照) Q:年間入場者はどのくらい? A:年間13〜14万人です。その50パーセントが秋の行楽シーズンに集中します。夏休みを中心とした時期に30パーセント、春ゴールデンウィークを中心に20パーセントとなります。秋はツアーの団体客が全体の45パーセントを占め、春、夏は個人客が80パーセント以上になります。 |
| 中里村の温泉 |
| 清津峡 小出温泉 (渓谷トンネルから徒歩2分) 泉質 単純硫黄泉 53度 効能 皮膚病、胃腸病、リュウマチなど 旅館二軒、民宿二軒 清津峡温泉 瀬戸口の湯 (渓谷トンネルから車で7分) 泉質 弱食塩泉 41度 効能 神経痛、胃腸病、皮膚病、婦人病など 一軒宿 原町温泉 ゆくら妻有 (渓谷トンネルから車で15分) 泉質 ナトリウム-塩化物温泉 56度 効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復など 中里村地域農作物等活用型総合交流促進施設 宮中温泉 ミオンなかさと (渓谷トンネルから車で25分) 泉質 弱アルカリ性単純温泉 47度 効能 神経痛、筋肉痛、冷え性、健康増進など 中里村温泉総合保養施設 ※ゆくら妻有とミオンなかさとは、パンフがあります。 |